インタラクティブゲームで誰が決めている?見た手がかりを主人公の知識にしない
映像が秘密を見せても、主人公が知ったとは限りません。証人二人と調査員一人の架空の場面で操作、行動、知識を分け、知識の範囲カードで今の選択肢を確認します。

選ぶのはあなたでも、主人公が全情報を持つとは限らない
インタラクティブゲームでは、自分が選ぶ根拠と人物が行動する根拠を分けます。証人が一人でいる場面を見たのはあなたで、調査員ではないかもしれません。疑う根拠になっても、調査員も秘密を知るとは断定できません。入力した選択と一緒に、記憶全体が人物へ渡るわけではありません。
ここでの「インタラクティブゲーム」は広い作業上の呼び方で、公認の独立ジャンルではありません。多くのゲームは元からインタラクティブです。物語場面で説明しますが、アクションやパズルの情報差にも使えます。映像と文章は物語の提示、選択と操作はインタラクション設計、矛盾解明はプレイ目標、質問回数などの制限はルールです。これらは共存でき、固定分類に並べる必要はありません。
一時停止、早送り、再生し直すことは通常、見る過程を変えるだけで物語の人物の行動ではありません。再生で人物が記録を取り出せると作品が明示した場合だけ、見る操作が作中の行為にもなり得ます。
証人二人と調査員一人の場面から考える
以下の『資料室の青い封筒』はオリジナルの架空教材で、実際の利用事例、検証済みの結果、製品機能ではありません。人物、選択肢、制限は説明用の設定です。
調査員の許寧は青い封筒を最後に保管した人を確認しています。証人の葉青は「机に置いて出ました」、周禾は「入った時には机に封筒はありませんでした」と言います。今回は確認すべき証言の差を一つ見つけるのが目標です。先に一人だけ質問し、それから調べる物を選びます。持ち去った人の特定はまだ求めません。
質問前にプレイヤーは回想を見ます。葉青が一人で封筒をファイルの下へ押し込みます。許寧は不在で、その映像を見る手段もありません。取調室へ戻ると証人二人が座り、許寧は先の二つの言葉しか聞いていません。
選択肢は「葉青が出る前に何を整理したか聞く」「周禾がファイルを動かしたか聞く」「葉青が封筒を隠したと指摘する」です。前二つは情報取得ですが、三つ目はプレイヤーが見た動作を許寧の断言にします。疑いが妥当でも許寧の知識を越えないか確認します。
回想は押す動作だけを示し、目的は示しません。「下へ置く」を「故意に隠す」と解釈すればもう一段の推測です。人物より一つ多く知っても、全真相を知ったことにはなりません。
カードで操作、役を担うこと、観察を分ける
「操作」は入力で変えられること、「役を担うこと」は誰として今の行動が起きるか、「観察」は受け取れる映像や文章です。排他的な立場ではありません。同じ場面で質問順を操作し、許寧の立場で行動し、彼のいない回想を観客として見ることができます。
カードをメモに写し、場面ごとに中身を替えます。現在のノードの記録であり、作品全体への永久ラベルではありません。
| カード項目 | 今の場面 |
|---|---|
| 操作できること | 最初に誰へ質問し、次に何を調べるか |
| 今行動する人物 | 調査員の許寧 |
| 追加で見たこと | 葉青が封筒をファイルの下へ押した |
| 許寧が受け取ったこと | 二人の口頭証言 |
| 許寧がまだ受け取っていないこと | 回想の動作とその理由 |
| 許寧へ情報が届く方法 | 対面回答、現場確認、入手可能な記録 |
| 今できること | 追加質問と確認。回想を直接見た事実にはできない |
「受け取った」と書く時は出所を残します。許寧が知るのは「周禾が封筒を見なかったと言った」ことで、「その時部屋になかった」という確認済みの事実ではありません。証言を聞く、信じる、確かめるのは別の段階です。
証人にも範囲があります。葉青は押したことを知っても、その後の周禾の行動を知るとは限りません。周禾は見た机の表面を知っても、ファイルの下まで見たとは限りません。同室でも全経験を共有しません。
知識を越える断言を実行できる次の手に替える
一度たどります。まず葉青の整理を尋ねる選択をします。許寧は「出た時の机の状態を確認したい」と説明できます。回想にアクセスせず合理的に質問できます。追加情報は質問選びに役立ちましたが、人物の取得済み証拠に偽装していません。
葉青が「ファイルを動かしたので、封筒にかぶさったかもしれません」と答えたとします。カードには「許寧は、葉青がファイルを動かしたと認めたのを聞いた」と書けますが、「隠蔽を確認した」とはまだ書けません。次にファイルを調べ、下に青い封筒を発見して初めて、直接見つけた場所を既知情報にできます。
ここでは周禾の「机になかった」は未発見を意味し、嘘とは限りません。許寧は調べた場所を問い直せます。既に見た話を繰り返させるのでなく、人物が使える出所を手がかりに与え、プレイヤーの最初の解釈も確かめる過程です。
周禾から始めても構いません。机を一瞥しただけと答えれば先に証言の限界がわかります。両ルートは差の確認に役立ち、同じ台詞順でなくてもよいのです。回想を無理に忘れず、「ルート選びに影響した」と「人物がそれで何かを断言した」を分けます。
境界に合わない選択肢は作品の取り決めを確認する
一つ目の失敗は「さっき封筒を隠しましたね」を選び、後で許寧の確実な証拠にする場合です。情報の伝達も特殊権限の説明もなければ、物語の接続問題かもしれません。押せるボタンだから知っているはず、とは言えません。
二つ目はかまをかける質問を明示的に許す作品です。許寧は真相を知らなくても「ファイルで覆われたのでは?」と試せます。推測として成立しても反応の解釈は必要で、当たれば即証明とはなりません。台詞に秘密があるかだけでなく、選択肢の口調と後の反応を見ます。
三つ目は視点切替です。次に葉青を操作するなら自身の経験で行動できますが、許寧の知識は操作権と一緒に更新されません。カードの行動者を替え、他者の未知は残します。
ショットを並べたり複数人物へ行動を割り当てたりする作品もあります。多くの情報を使えても不思議ではなく、説明された権限で理解します。全ゲームを主人公視点へ限定するカードではありません。説明がなければ「まだ不明」と記し、テレパシーなどを勝手に補いません。
次に選択肢で迷ったら「誰に何をさせ、その人物は何を根拠にできるのか」を埋めます。行動者、動作、情報源がわかれば、追加質問、推測、観察なのか、人物が未取得の手がかりを使っているのか見分けやすくなります。


