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分岐図を手に負えなくしない描き方:ノードID、入口、出口と条件

制作に使える分岐図は、物語のポスターではなく、チームで共有するルートマップだ。各ノードには、変わらないID、明確な入口条件、照合できる状態変化、明確な出口が必要になる。図は「どう進むか」に答え、脚本は「何を演じるか」に答える。台詞を丸々1ページ分フローチャートに詰め込むと、どちらも保守できなくなる。

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DramaFork Editorial Teamインタラクティブ物語とAI制作
2026.08.24読了目安:5分
「分岐図を手に負えなくしない描き方:ノードID、入口、出口と条件」ブログ記事のカバー
目次
クリエイターブログ
  1. 01はじめに
  2. 02まずノードの最小単位を定義する
  3. 03ノードカードには必要な項目だけを書く
  4. 04図では4種類の接続線を区別する
  5. 05入口と出口の整合性を保つ
  6. 06物語図、制作図、テスト図を分ける
  7. 07バージョンと変更履歴で協働を守る
  8. 08レビューでは局所だけでなく経路をたどる
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はじめに

制作に使える分岐図は、物語のポスターではなく、チームで共有するルートマップだ。各ノードには、変わらないID、明確な入口条件、照合できる状態変化、明確な出口が必要になる。図は「どう進むか」に答え、脚本は「何を演じるか」に答える。台詞を丸々1ページ分フローチャートに詰め込むと、どちらも保守できなくなる。

まずノードの最小単位を定義する

ノードは、独立して入り、再生し、退出できるコンテンツのまとまりにする。通常は、主要な物語上の目的が1つあり、時間と空間が連続し、出口の組み合わせが決まっている。ショットが切り替わるだけなら、新しいノードは必要ない。入口条件、利用できる選択肢、書き込む状態が異なる場合に分割する。

『零点回拨』の「主人公が資料室で電話を受ける」は、C03_S02_N010とできる。第3章、第2シーン、ノード10という意味だ。電話に出る場合と拒否する場合で別の動画を再生するなら、それぞれN020AとN020Bへ進む出口を設ける。IDに筋書きのタイトルは使わない。タイトルは変わるからだ。固定した番号なら、脚本、素材、プログラム、テスト報告書で同じ対象を参照できる。

ノードカードには必要な項目だけを書く

各ノードカードには、ノードID、短いタイトル、入口条件、メディア素材、入った時点の状態、プレイヤーの操作、退出時の書き込み、出口ID、例外処理、担当者、バージョンを記載するとよい。入口条件は誰が入れるか、出口はどこへ進むか、書き込みは何が起きたかを示す。

例えば、次のようにする。

ID: C03_S02_N010
入口: caller_known = true
素材: C03_S02_N010_v05.mp4
操作: 応答 / ミュートして聞く / 切る
書き込み: call_action = answer|listen|hangup
出口: N020A / N020B / N020C
例外: 入力がなければN020Cへ進む

「関係が良好なら、別の台詞を言うかもしれない」を備考に残さない。入口条件やバリエーションの条件として明記するか、削除する。曖昧な条件は、最後には撮影漏れやプログラマーの推測につながる。

図では4種類の接続線を区別する

通常の遷移、条件付き遷移、失敗またはタイムアウト、章の移動には、それぞれ異なる線種やラベルを使う。色は補助にとどめ、唯一の情報にしてはいけない。印刷、色覚、書き出し形式によって、色が役に立たなくなる場合があるからだ。条件付きの線にはすべて条件名を直接書き、問いの文脈から切り離された「はい/いいえ」は使わない。

ページをまたぐ接続にはコネクターノードを使い、接続元と接続先を両方記載する。キャンバス全体を横切る線は描かない。図がスパゲッティのように絡まるほど、レビューで行き止まりを見つけにくくなる。

入口と出口の整合性を保つ

開始ノード以外には、少なくとも1つの有効な入口が必要だ。結末ノード以外には、少なくとも1つの出口が必要になる。自動または手作業で一度点検する。入口のないノードは孤島、出口のないノードは行き止まり、存在しないIDを指すものは参照先のない参照だ。任意のコンテンツにも退出方法を設け、プレイヤーが手がかりの確認に入った後、本筋へ戻れなくならないようにする。

各選択では、入力がない場合、リソースが欠けている場合、古いセーブデータで異常が起きた場合の移動先も定義する。既定のルートは、プログラマーがその場で決める救済措置ではなく、物語設計の一部だ。

物語図、制作図、テスト図を分ける

物語図はプレイヤーの経路と感情のリズムを示す。制作図は共通の撮影場所、出演者、素材のバリエーションを展開する。テスト図は条件の組み合わせとカバレッジの状況を記す。この3つの視点は同じノードデータを読み込めるが、1枚の図に詰め込む必要はない。監督が気にするのは同じ場所のシーンをどう撮るかであり、テスト担当者が気にするのはどう到達するかだ。読む人をすべての項目で一度に圧倒してはいけない。

まず正本となるノード表を1つ管理し、そこから別々のビューを生成する。図と表をそれぞれ手作業で修正していれば、いずれ不一致が起きる。小規模なチームでも、最低限このルールを定める。ノードのルートは表を基準とし、図は議論のためだけに使い、脚本を確定するたびに書き出し直す。

バージョンと変更履歴で協働を守る

撮影に入ったノードIDは再利用しない。N030を削除した後も廃止記録を残し、新しい内容には新しい番号を使って、古いファイルの取り違えを防ぐ。変更のたびに「誰が、いつ、なぜ、どの入口・出口・素材に影響するか」を記録する。撮影版を確定した後に分岐を修正する場合は、脚本、制作、プログラム、テストの各担当者に同時に知らせる。

リスクの高いノードには、草稿、物語確定、撮影可能、撮影済み、組み込み済み、検証済みという状態ラベルを付ける。状態は進捗を飾る表示ではなく、次の担当者が作業を始められるかどうかを示す許可だ。

レビューでは局所だけでなく経路をたどる

個々のノードが正しくても、ルート全体が成立するとは限らない。少なくとも4通りをたどる。最短の本筋、手がかりが最多のルート、関係値が最低のルート、全編でタイムアウトするルートだ。各回で訪れたノード、状態変化、結末を記録し、重要な約束がすべて回収されているか確認する。さらに、各結末から前提条件を逆にたどり、プレイヤーが決して満たせない組み合わせを見つける。

次のステップ:1つの章を選んで正本となるノード表を作り、すべてのノードに固定IDを割り当て、入口、書き込み、出口、入力がない場合のルートを埋める。完成したら、執筆に参加していない人に、この表だけを使って4つの経路を最後までたどってもらう。

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