再訪時の会話順を、ランダム任せにせず決めるには?
同じ修理店を4回訪れるとき、最初の一言は未解決の用件で決めます。優先順位表で登録済みの項目と選択可能な候補、故障の説明と点検条件を区別し、変化への反応や雑談にも順序を設けます。点検が終わっても、修理の成功を確認するまでは故障イベントを終了しません。

セリフを選ぶ前に、用件を並べる
修理店を再訪したら、まず説明が必要な未完了イベント、または今進められる未完了イベントを選びます。次に、まだ言及していない変化に反応し、最後に日常の話題へ移ります。同じ階層内にも順序を設け、抽選で雑談が先に出て、新しい故障が埋もれないようにします。
「先に対応する」とは、問題と次の手順を先に説明することで、その場で修理を終えることではありません。部品待ちで、その条件を説明済みなら、別の話題に移れます。部品が届いた時点で、再び候補になれるかを判断します。
以下の「こだま修理店」、店主のタン、4回の来店は、すべて架空の教材用事例です。実際のユーザー事例、実測結果、DramaFork に実装済みの機能ではありません。記録表は作者が物語の構成用に管理するもので、現実の修理手順を示すものではありません。
Yarn Spinner は会話候補の選択戦略を提供しており、候補の問い合わせでは状態を変更すべきではありません。詳しくはドキュメントの説明を参照してください。本記事の3階層の順序と記録方法は独自の設計であり、ドキュメントが定める優先順位ではありません。
繰り返し記入できる優先順位表
まず「登録済み」「選択可能」「何番目か」を分けます。登場人物が知らない出来事や、まだ起きていない変化は候補にできません。外部条件を待っている行動は先に実行できませんが、未説明の新しい故障なら先に報告できます。
| 階層 | 今回の選択条件 | 同じ階層内の順序 | 発話後の記録 |
|---|---|---|---|
| 未完了イベント | 新しい問題が未説明、または既存の問題を進める条件が成立 | 今の依頼を妨げるものが先、それ以外は発生順 | 説明済みと待機中を分けて記録。修理成功は別途、物語内で確認 |
| 変化への反応 | 把握済みの変化にまだ反応しておらず、今も有効 | 今の依頼に関係するものが先、それ以外は変化の発生順 | 最後まで話してから反応済みにする |
| 日常の話題 | 上の2階層に話すべき内容がない、またはプレイヤーが明示的に雑談を選択 | まだ話したことのない話題が先。既出の話題は、最後に話してから最も時間がたったものから | 今回話した話題を記録 |
それでも同順位なら、作者が事前に割り当てた一意の番号の昇順で選びます。番号は項目名に含め、その場で変更してはいけません。
各項目には、項目名、登場人物が知った根拠、出現条件、階層、現在の状態、除外・終了条件、発話予定のセリフの7項目を記入します。出現条件とセリフは状態ごとに分岐できます。除外・終了条件では、候補からの一時的な除外と本当の完了を区別します。
青いランプのカード例:項目名「イベント02・青いランプの故障」、知った根拠「プレイヤーが目の前で指摘」、出現条件「初めて暗くなり、未説明なら報告可能。説明後の点検は、電源ボックスを受け取り、時報機能の点検が終わったと確認できてから」、階層「未完了イベント」、状態「未説明」、除外・終了条件「説明を最後まで終えたら待機に移り、一時的に候補から外す。条件成立後に復帰。点検終了は完了ではなく、物語内で青いランプの修理成功が確認されて初めて終了」、セリフ「報告:青いランプも暗くなったね。電源ボックスが届いて、時報の点検が済んだら、こっちも調べよう。点検:今度は青いランプの番だ。」
候補になっただけでは状態を変えません。報告と待機条件を最後まで話して、初めて説明済みにします。点検完了と修理成功は別々に記録します。点検後も直っていなければイベントを残し、次の行動と条件を明記します。1回の発話で扱う主な問題は1つです。プレイヤーがその場に残った場合だけ次の項目を選び、立ち去ったら会話を終了します。話していない項目は次回へ持ち越します。
4回の来店で、最初の一言を順に導く
タンは、時刻を知らせる架空の鳥の修理を引き受けます。日常の項目には、あらかじめ「日常01・窓辺の猫」「日常02・古い市場の看板」と番号を付けます。最初はどちらも話したことがありません。
1回目:まず元の故障を登録する。 プレイヤーが時刻を知らせなくなった鳥を持ち込みます。時報機能の故障と2つの雑談は登録済みですが、今回条件を満たすのは時報イベントだけで、雑談はまだ候補になりません。タンは言います。「ちょうどの時刻になっても鳴らなかったんだね。最後に時刻を知らせたのは、出かける前? それとも橋を渡った後?」プレイヤーの回答後、物語内で電源ボックスが必要だと確定し、記録は「説明済み、電源ボックス待ち」に変わります。完了にはしません。
2回目:新しい故障が見た目の変化より先。 プレイヤーは電源ボックスを持っていませんが、鳥の翼の青いランプも暗くなったと指摘します。タンは、プレイヤーが新しいエプロンに替えたことにも気づきます。元の故障は待機中ですが、青いランプは初回報告の条件を満たすので、まず「青いランプも暗くなったね。電源ボックスが届いて、時報の点検が済んだら、こっちも調べよう」と話します。最後まで話してから説明済み・待機中と記録し、点検済みや原因判明を示唆してはいけません。エプロンへの反応は後回しにし、雑談は候補にしません。
3回目:条件が整い、未完了イベントが再び優先される。 プレイヤーは電源ボックスを持って戻り、その場で鳥に「小さな鐘」と名付けます。道具を受け取ったことを確認したら、タンはまず「電源ボックスを持ってきてくれたね。鳴らない理由を、引き続き調べよう」と言います。時報イベントは進められますが、青いランプは前提となる点検の終了待ちです。
時報の点検行動が終わったら、「時報点検完了」とだけ記録します。これで青いランプの点検が候補になりますが、時報の故障を終了できるかは修理結果で別に判断します。この例では、その後の物語で時報の復旧が確認されると仮定します。その時点で時報の故障を完了にし、続いて青いランプの点検と修理を進め、物語内でランプの復旧が確認されてから、そのイベントを終了します。時報がまだ直っていなければイベントを残し、後続の条件に沿って並べ直します。途中で立ち去った場合も、時報と一緒に青いランプまで完了扱いにしてはいけません。
両方の修理成功を確認した後、タンは「小さな鐘か。『名前のない鳥』より覚えやすいね」と言います。命名はエプロンの変化より後ですが、依頼に関係するため先に反応します。その後、プレイヤーが鳥を連れて立ち去り、会話は終了します。エプロンの項目はまだ話していません。
4回目:有効な反応を済ませてから日常の話へ。 2つの故障は修理成功を確認済みで、名前にも反応済みです。今回はプレイヤーが残って雑談します。まだ新しいエプロンを着ていれば、タンはまず「その新しいエプロン、ポケットが大きいね」と言い、話し終えてから反応済みにします。古いものに戻していれば項目を外します。その後で初めて日常の話題が候補になります。どちらもまだ話したことがないので、番号順で猫を選びます。「また空き箱で寝てるよ。君もこの前、見かけたかな?」エプロンへの反応が残っている間は、猫の話が入店時の第一声になることはありません。
つまずきやすいのは待機、中断、新旧の食い違い
待機中の故障が毎回冒頭を占めると、催促の繰り返しになります。「未完了」と「今回話すことがある」を分けましょう。条件が変わらなければ説明を丸ごと繰り返さず、プレイヤーが進捗を尋ねたら、それに応じて答えます。
一度触れただけで完了にすると、電源ボックスが持ち込まれても誰も応じなくなります。イベントを残し、道具の受け取りなどを、候補に復帰する分岐の条件として書き込みます。
会話が中断されたら、完了した部分だけ記録します。タンが「青いランプも……」と言ったところでプレイヤーが去ったなら、待機条件を説明済みにはできません。次回は短く言い直しても構いませんが、後半まで聞いたと仮定してはいけません。作者は説明が完了する位置を示す必要があります。
同じ物が続けて変化しても、古い状態への反応を順番に全部読ませてはいけません。青いランプが復旧したら、「暗くなったばかり」という変化への反応は外します。ただし、復旧を観察しただけでは、物語内での修理成功の確認に代えられません。原因不明のまま調査を続けるかどうかには、別の条件が必要です。古い変化の項目だけで決めてはいけません。
適切な別案を選び、順序を確かめる
4回の訪問と前提行動がすべて厳密に固定されているなら、訪問回数に応じて4つの会話を書けます。電源ボックスの持ち忘れ、引き返し、手順の省略が可能なら、回数で進めると進展を早まって告げるおそれがあります。その場合は項目の条件で選ぶほうが適しています。
日常の話題が多い場合は、ランダムによる同順位の解消も選べます。ただし、同じ階層で選択資格が同じ、かつ先ほどの順序でも同順位の場合に限り、番号の代わりに使います。故障と雑談のどちらが重要かをランダムに判断するわけではありません。本記事は固定番号を使っており、4回目に猫が選ばれるのは偶然ではありません。
プレイヤーが「今日は猫の話だけしたい」と明示すれば、猫の話題を候補にできます。ただし、まだ説明していない用件があれば、先に短く伝えてから選ばれた話題に移ります。説明済みで条件も変わらない待機事項は再度知らせる必要がなく、故障の状態はそのまま保持します。
最後に紙上で確認します。2回目に新しい故障がなければ、代わりにエプロンへ反応するか。3回目に電源ボックスがなければ、両方の点検が待機を続けるか。点検だけ終わり修理が未確認なら、故障が残るか。両方の修理成功を確認した直後に再訪したら、故障報告を繰り返さなくなるか。さらに、青いランプの報告には道具が不要なこと、点検の前提条件が満たされていること、雑談が候補になるタイミング、同順位を解消する番号も確認します。最初の一言と状態変化を並べて書き、選択に根拠があるかを確かめましょう。本記事は、これらの経路が実際のプレイで検証済みだとは主張していません。


